筆舌に尽くし難い

自分が体験したことを基に描いたショートアニメーションです。母親と喧嘩をして衝動のままに電車に飛び乗る主人公。ひとりぼっちの車内で自分の気持ちを分かって貰えなかったことを悲嘆し、子どものように泣き喚きます。「誰か私を認めて欲しい。」そう思った彼女はおもむろに電話をかけました。それは、初めて掛ける父への電話でした。これは、まだまだ大人になれない子どもの話です。自分に都合の悪いものを切り離そうとして、いざ切り離そうとしたら寂しくなって、けれども素直にもなれず、優しく握ってもらっている手を握り返すこともできない子どもの話です。あなたは、大切な人と素直に話すことができますか?

堀内祐希
/ HORIUCHI Yuki