『白バラは散らず』を感じる

『白バラは散らず』は、ナチスに抵抗し自由を求め続けた兄妹の話です。私はこの本をリデザインするに当たって、1人では抱えきることの出来ない物語であるということを表現したいと思いました。そこで、章ごとに分けて本文を蛇腹にし、散りばめられたビラのように紙が上から落ちてくる製本をしました。片手でも両手があっても上手く読めず、手に取った人が物語の重さや手に負えない不安を感じる本となっています。また、表と裏を作ることで、本文をしっかりと読んでほしいという思いと、見て感じて欲しいという思いを両立させました。

竹中玲那
/ TAKENAKA Rena